歴史 history 2004 8 12

 歴史を学ぶことは、大切なことです。
同じことが、姿を変えて、あるいは国を変えて、
繰り返し起きているからです。
 多くのことは、原因結果の連鎖で起きています。
こうした原因結果の連鎖を知ることは、歴史を学ぶことなのです。
 もちろん、未来を知っている人は、こうしたことは、不要でしょう。
しかし、大部分の人は、未来を知ることは不可能なのです。
そうであるならば、歴史を学んで、未来を予想するしかないのです。
 ここに、ある「たとえ話」をしましょう。
将来、人類が、夢の宇宙船を開発し、光の速度を超えて、
はるか遠くの星まで探検できるようになったとしましょう。
 そこで、大航海時代のように、
次々と、数多くの星を探検していきました。
 ある星では、まるで原始時代のような生活をしていました。
次に行った星では、王様や貴族がいて、王国のようでした。
さらに、次の星では、近代国家のようなものができていて、
こうした国同士で戦争をしていました。
 まだ冒険は続きます。
ある星では、果てしなく続いた戦争に嫌気が差して、
やっと、平和な時代が到来し、
科学技術の進んだ一部の国では、
次々と、宇宙へ進出していきました。
 夢の宇宙船の乗組員は、
「文明の進化の速度は、星によって、大きく違うものだ」と思いました。
 しかし、ここで、友人の声が聞こえてきます。
「今まで見てきたものは、あなた方の過去である」
「次の星へ行ってごらんなさい。あなた方の未来がある」
 宇宙旅行で知り合った「別の星の友人」は、そう言います。
この友人には、数多くのテクノロジーを教えてもらうことになりました。
 さて、21世紀の地球にも、
いまだに、原始時代のような生活をしている地域もあれば、
独裁国家という王制のような国もあれば、
隣国同士で戦争をしている国もあれば、
宇宙に進出して行こうとしている国もあります。
 やはり、文明の進化の速度は、国によって、大きく違うものです。
つまり、地球には、過去も未来も、同時に存在しているのです。
 原始時代のような生活をしている地域の人たちから見れば、
宇宙開発をしている国は、自分たちの遠い未来に見えるでしょう。
 逆に、宇宙開発をしている国の人たちから見れば、
原始時代のような生活をしている地域は、自分たちの遠い過去に見えるでしょう。
 「between past and future」
こうした過去と未来の間で、私たちは、どう生きていくべきか。
それを問われている。
その答えが、どのような未来になるか、分水嶺になっている。


































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